9月の東北まわり2

投稿日:2011年9月18日 投稿者:sot

■山田町から釜石へ

 

山田町は、秋祭りです。山田町の川村さん兄弟には、7月にお会いしています。生産者会議でお会いしたのです。その時は、まだまだ大変な時でした。お兄さんは釜揚げうどんやさんでした。弟さんはケーキ屋さんでした。お二人とも店を失い、今は、弟さんは仮設テントで販売をしています。どちらもとても評判のお店だったそうです。山田町に来て下さいねと言われていたのに、なかなか行く機会がなく今日になってしまいました。ようやくケーキ工房とテントのケーキ屋さんも見る事ができました。今度、弟さんのロールケーキを商品化することになっています。

 

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とても仲の良い兄弟です。お父様が山田のおせんべいをつくっていて、そのおせんべいがとても変わっていて、濡れせんべいとも違うのですが、なんだか粘る様な感覚のものらしいです。そのおせんべいと同じ岩手の地粉を使ってつくられる、釜揚げうどんとロールケーキです。親子代々の共通点は、商品がかわっても地粉なのです。

 

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今日は秋祭りなのでその地粉を使って、屋台でたこ焼きとお好み焼きを焼いていました。こうして秋祭りができることも嬉しいことです。しかし、仮設の商店街はなかなか進みません。市の許可待ちなのです。もちろん市では、地盤調査やらなにやらをしなくてはならないという話はあります。いち早く問題が解決されて、許可が降りる事を望みます。働けることがこんなにも求められているということを理解してあげてほしいと思いました。 町のところどころで、ラーメン屋さんや飲み屋さんが開店していました。町が行き場を求めて動き出しているように感じました。山田町から、釜石に向かいます。

 

釜石では、西日本のキッチンカーの設置場所の調査をします。県の沿岸振興局の方と、岩手の頼りになる重鎮、草野さんにお会いします。設置仮定場所に向かいます。大きな通りですが、建物の1階はほとんどが津波にやられ、その復興もままならない状況でした。津波という怪物が通り抜けた跡に大きな通りががらんと残されたように思えました。その一角のビルの下を提案してくれました。そこには、ミニキッチンカーを貸し出して商売をしてもらうという活動をしている方々がいます。彼らはNPOとして毎日、ここで管理をしてくれています。6台のキッチンカーで焼き鳥、ラーメン、餃子などを移動販売しています。彼らと話し合いをしましたが、活動の根本として、ビジネスか無償かとところで大きな違いがあります。市は彼らの活動を支援しています。確かに6人の方々は、日々の生活をこのキッチンカーで支えています。この活動は震災以前から企画されていたものだと伺いました。しかし、震災で多くの方が被災しました。市は、もっと広範囲に支援をしてくれたらと思いました。

 

これまでの我々の活動は、仮設住宅へ伺い、無償で料理を出してきました。仮設住宅でも自立を求められています。まだまだ仮設住宅での料理によるコミュニティつくりがこれからの私たちの活動です。共存ができるかどうか考えなくてはなりません。一旦この問題は、保留とさせてもらいました。

 

夕方になり、遠野を通って盛岡へ戻ります。明日東京へ戻ります。(代表 岡部 泉)

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