住田町の小学校へ

投稿日:2012年1月21日 投稿者:sot

■モーモー母ちゃんとともに

 

今日は大寒。朝一番の東北新幹線で一関を目指します。

 

東北の田畑に雪が積もっています。今日は、釜石近くの住田町にある旧下有住小学校で、ロレオールの伊藤さん特製の鍋料理教室を行います。NHKのBSプレミアムのカメラも入ります。この小学校はすでに廃校になっていて、隣のグランドは仮設住宅が建てられています。木造の校舎には、まだ沢山の展示物や寄贈物が残っていてこの土地にふさわしく「心と田を拓せ」という言葉もあります。そのどれもが、この小学校が子供たちにとても温かな教育をしてきたということを伝えています。よい子、たくましい子、かしこい子に育って欲しいと先生方が願っていたことが伝わってきます。

 

そんな歴史ある小学校の子供たち、卒業生、仮設で暮らす方々とともに、前沢牛と野菜と青森のしょっつるを使って鍋をつくります。私たちが到着すると、すでに長い廊下では、ながーい海苔巻き大作戦が開始されていました。海苔を敷き酢飯をのせ、その上に漬け物や干瓢をのせていきます。長い廊下に並べられた机に、子供、大人がぎっしり入り交じって、その海苔巻きをかけ声を合わせて一斉に巻いていきます。どこかで切れてしまわないようにがんばります。せぇーのと巻いて、廊下の奥まで見渡すとどうやら巻き終わったようです。町長さんが巻き尺で測り発表します。完成した海苔巻きのその長さは41.5メートル!これってギネス的数字ではないでしょうか。みんなで拍手!海苔巻きはみんなで頂きます。

 

その廊下の隣の教室では、伊藤さんの鍋教室の準備が整い、子供たちが入ってきます。50人ほどで教室は一杯です。今日の料理教室はモーモー母ちゃんたちがお手伝いしてくれます。「モーモー母ちゃん」とは牛、べこを飼っている家の母ちゃんたちが集まって作った会です。この母ちゃんたちは最近「モーモー・レディ」と名前を変えたそうですが、80人ほどが在籍しているそうです。今回は水沢と江刺の母ちゃんが集まってくれました。それにしてもとても元気で楽しいお母ちゃんたちです。道中でも、牛の話が延々と続き、まるでどこかの演芸場の一幕のようでした。こちらが元気をもらえるほど彼女たちは強くたくましいのです。これまでも、モーモー母ちゃんたちと伊藤さんは一緒に料理教室をやってきました。牛肉をどうバリエーション豊かに料理できるかを工夫しているのです。こういうことの積み重ねが、地域の産業を絶やさず活性化していくことになるのだと思います。本当に地域の料理人さんの役割は大きいと思います。
今日の鍋は、前沢牛を炒め、ふかしたジャガイモをつぶし、そば粉としょっつるの汁と入れ団子にし、白菜と煮るという豪華な鍋です。子供たちも伊藤さんの説明とともに包丁を持って料理をしていきます。こういう体験が大切なんだと思います。食材に触れ、その成り立ちを知り大切さをわかることが料理の基本です。美味しくできた鍋と先ほどの海苔巻きを前に、みんなで「いただきます!」。心も体も温まった鍋教室でした。(代表 岡部泉)

 

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