田老漁労

投稿日:2011年12月4日 投稿者:sot

■防潮堤がむなしく破壊されて

 

田老の二重の防潮堤は、度重なる津波災害対策として万全な構えとして整備されていました。その防潮堤が無残にも破壊され、津波は、防潮堤の懐にあった住宅全てを飲み込んでしまいました。波は三十数メートルにまで上ってきたそうです。海水の塩分を吸収して茶色く色の変わった杉の木が津波の高さを証明しています。防潮堤の上に立って見渡して見ると、これまでここにあったであろう人々の営みが遠くかすかな蜃気楼のように浮かんできます。心の奥底からこみ上げてくるむなしさに息が止まるような苦しさを覚えました。

 

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青く晴れた冬の空が美しく過ぎます。神様は、田老の人々に、ここからどう這い上がって来いと言うのでしょうか。横殴りの強風に吹き飛ばされて、神様の答えは聞こえません。

 

日曜日だというのに、田老漁労の組合長さんはじめ、職員の方々が出勤してくれました。今日は田老の名産をどうつくろうかという打ち合わせです。ソウルオブ東北の岩手プロデューサーの草野氏と岩手フードコーディネーターの五日市さんとお伺いしました。

 

まずは、1月から3月にかけた短い時期にしか食べることのできない、真崎わかめの早取り若布。早取り若布は、間引き若布とも言い、限られた数量しかとれません。お湯にくぐらせるとあっという間に美しい新緑の青葉のような色に変わります。しかし、3日間しか持たないので、田老に来て食べてもらいたい食材です。真崎わかめは銀座久兵衛のつまみとして使われているようです。

 

あとは鮑。通年を通して生産されます。鮑といっても蝦夷鮑と言って、少し小ぶりですが味は濃厚です。ソウルオブ東北としては、春夏秋冬の鮑めしを提案しようと思います。混ぜるだけいつでも鮑めし。混ぜるだけシリーズはすでに3品用意されています。そのシリーズに是非とも加えたいと思いました。

 

いずれ、田老の名物になってくれると嬉しいと思います。

 

ソウルオブ東北のいわて三陸食産業プロジェクトの第2弾、12月の山田のかき小屋での山田の牡蠣ブランディングの次は、第3弾、田老の若布と鮑となりそうです。(代表 岡部 泉)

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