おむすび44 小松代先生

投稿日:2014年2月15日 投稿者:sot

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ソウル オブ 東北

チーム おむすび 第44回料理教室開催   2014.2.15

第44回のチームおむすびは、陸前高田市米崎町の西風道和野会館に、寿司こまつ(平泉町)の小松代篤さんと共に伺いました。

 

■開催概要

 

1.開催日時:2月15日(土)11:00~14:00

 

2.開催場所:陸前高田市米崎町・西風道和野会館

 

3.メニュー:春の節句 ばらちらし、旬の三陸スルメイカのお煮つけ、三陸早採りわかめのお味噌汁

 

4.講師:寿司こまつ(平泉町)の小松代篤先生

 

5.主催:ソウルオブ東北

 

6.協賛:キッコーマン株式会社

 

今回の会場は初めての訪問であり、西風道仮設(35世帯)・和野仮設(17世帯)・和方仮設(8世帯)の3仮設合同開催です。当日は全国的に大雪となり陸前高田は雪と暴風という悪天候の中でしたが、お子さんからご年配の方まで18名にお集まりいただきました。

悪天候の影響もあり、スタッフの会場到着が遅れ、急いで準備に取りかかりました。すでにお集り頂いていた参加者の方のご協力もあり、30分遅れたもののようやく料理教室のスタートです。

 

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まずは【旬の三陸スルメイカのお煮付け】です。大根は3cm位の輪切りにし皮をむき米のとぎ汁で15分位下茹でし、ザルに上げておきます。(大根は小松代先生が懇意にされている平泉町の生産者、関口さんに「ぜひ料理教室に使って欲しい」と提供して頂きました。丸々と太った立派な大根でした!)次に、スルメイカの身と肝に取分け水洗いし、身を皮のまま輪切りにします。大根とイカの身、肝を鍋に入れ、酒、みりん、醤油を加えて強火で20分位煮込み完成です。「イカの肝を入れることによりコクが出て、酒で臭みを消すのですよ。」と小松代先生からワンポイントアドバイス。

大根に味を染み込ませるまでの間に【三陸早取りわかめのお味噌汁】にとりかかります。

事前に砂抜きをしたあさりと水を鍋に入れ弱火にかけます。あさりの口が開いてきたらアクをとり、ダシを加え味噌を溶きます。旬の三陸わかめは盛付けのとき加え仕上げていきます。

 

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続いてメインの【春の節句のばらちらし】です。まずは皆さんに持参して頂いた1ℓの牛乳パックを5cm位の高さにはさみで切ります。これが今回のメイン「春の節句の菱餅を模したちらし寿司」の型になります。

 

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だし汁、砂糖、みりん、醤油で煮たかんぴょうを2cm位の大きさに切、干ししいたけのもどし汁、砂糖、みりん、醤油で煮たしいたけを食べやすい大きさに切りします。酢めしに切ったかんぴょうとしいたけ、とびこ、鮭の身をほぐしたものを混ぜ合わせ五目御飯をつくります。型の上からラップを敷き、五目御飯→桜でんぶ→五目御飯→きざみのり→五目御飯を適量づつスプーンで平らに詰め、最後表面に錦糸卵、まぐろ、白身魚、サーモンの切り身、小エビを飾り、ラップの端を閉じ型から取り出し完成です。

目にも鮮やかな『ばらちらし』の出来栄えに参加者も思わず笑顔がこぼれます。

 

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皆さんで盛り付けに入ります。お椀に三陸産早取りわかめを入れ煮たったあさりの味噌汁を注ぎみつ葉をちらしお味噌汁の完成です。

今回使った早取りわかめは肉厚で、湯に通すと鮮やかな緑色で「ポン酢につけて刺身で食べてもおいしい!」と先生とお話しながら、皆さん待ちわびた食事タイムです。

初めての開催の今回の会場でしたが、「料理教室なのに、牛乳パックを方に使ったり、工作のようで楽しかった。」、「手軽に家でも子供とつくれそう!」、「大ぶりの大根に味がよく染み込んでいて本当においしかった。」、「今度は自分の家で、今日参加出来なかった人や孫を呼んでつくってみよう」と、外の大雪を忘れてしまうほど会話に花が咲き、温かな雰囲気に包まれた3仮設合同のお料理教室となりました。

 

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朝よりさらに雪が積もり悪状況の帰り道でしたが、皆さんの楽しそうな姿、皆さんの笑顔を胸に残り、心温まる思いで家路につきました。

 

 

 

■縁起の良い意味がこめられたひな祭りの食

 

ここで少し、華やぐ早春のお祭り「ひな祭り」の食文化についてのご紹介をしたいと思います。

ひな祭りには古くから伝わる伝統的なお祝い料理があり、春の訪れを伝える旬の食材が使われます。代表的なものとして、はまぐりのお吸い物(今回のように代わりにあさりでもok)、菱餅、ひなあられ、白酒、ちらし寿司などがあげられますが、それぞれの料理や色にも縁起の良い意味が込められています。昔の人ならではの風情ある由来を知ると、より一層意味を持ってひな祭りが楽しめそうです。

ちなみに、一部をご紹介すると、今回つくった『菱餅(に模したちらし寿司)』の緑、白、ピンクの3色には、緑は「大地」、白は「雪」、ピンクは「桃」を表し、「雪が解けて大地に新芽が芽生え、桃の花が咲く」という意味が込められているという説があります。

『ちらし寿司』には、えびは「長生きする」という意味を込められ、縁起の良い具が祝いの席にふさわしく、三つ葉、卵などの華やかな彩が食卓に春を呼んでくれるため、ひな祭りの定番メニューになったようです。

今回の参加者の方の声にも挙がったように、是非ご自宅でも春の節句メニューをふるまって頂き、食卓の会話も一層弾み、お腹も心も満たされる、そんな時間を大事にしてほしいと思います。

そして、今年は全国的に寒波に見舞われましたが、菱餅が意味するように、雪が溶けで、新芽が芽生え、桃の花が咲くその日を心待ちにするのも楽しみのひとつになる事でしょう。

 

 

 

■町中を彩る『せんまやひなまつり』開催中

 

先日43回のおむすびで千厩仮設住宅を訪問したときのことです。

お料理教室終了後、皆さんつるし雛を丁寧につくられていました。

 

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2月11日から3月3日まで千厩商店街で、雛めぐりが楽しめる「第7回せんまやひなまつり」が開催されており、そこに皆さんの作品がずらりと展示されていました。

会場となる国登録有形文化財千厩酒のくら交流施設では、明治から昭和初期の段飾りひな人形、地元の方々が一針一針込めて作ったつるし雛が所狭しと飾られています。

千厩商店街にも、それぞれ趣向を凝らした思い思いのひな飾りやつるし雛で町中が華やかな雰囲気に包まれていました。

 

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ヨーロッパから来られた観光客の方が10名ほど見学しており一同感動されていました。

 

日本には、このようにいつまでも大切にしていきたい素敵な行事や風習がたくさんあります。

1年の流れの中にちりばめられた節目節目を心にとめ、日々の暮らしに取り入れることで、日常に彩りを加え、心豊かに過ごしていきたいものです。

 

 

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