食育教室 一関市立南小学校
投稿日:2014年11月11日 投稿者:sot
ソウル オブ 東北
一関市立南小学校食育教室 2014.11.11
ソウルオブ東北では平成26年度から、盛岡のロカーレ・アーシャ駒場利行シェフと共に岩手県内で食育教室を行っています。
今回の会場は一関駅からほど近い南小学校です。
対象が80名近いということで、お隣の千厩町からレストランあさひやの原田シェフが応援に駆け付けてくださりました。
■開催概要
1.開催日時:11月11日(火)11:00~14:00
2.開催場所:一関市立南小学校
3.対象:一関市立南小学校4年生 78名 教職員11名
3.メニュー:鮭のチャンチャン焼きリゾット
4.講師:ロカーレ・アーシャ 駒場利行シェフ
5.主催:ソウルオブ東北
6.協賛:株式会社シュゼット様
7.後援:岩手県教育委員会
今年度からはじまった食育教室は岩手県内の小中学校をまわり、ロカーレ・アーシャの駒場利行シェフが「食」を通して、農業や漁業、畜産業といった生産者の大切さや、職業観を子供たちに教えています。
今回は一関駅からほど近い一関市立南小学校にお邪魔しました。
対象は4年生で、4年生は現在総合的な学習の時間の授業で「食」をテーマに学んでいるそうです。
今回のメニューは11月11日の鮭の日にちなんで鮭のチャンチャン焼きリゾットを作りました。
チャンチャン焼きは北海道の郷土料理として有名ですが、岩手県内の沿岸部でも昔から食べられてきた料理です。
食育教室が始まると、最初に駒場シェフが全員の前でデモンストレーションで実際に料理を作り、その後にアシスタントに駆け付けてくださった原田良一シェフが生徒の前で今朝獲ってきたという鮭を捌いて見せてくださいました。
実際に鮭が捌かれるところを見たことで子供たちは料理を行う実感を感じていました。
まだ4年生は調理実習をしたことがないので、今回はあらかじめ野菜などを切り分けておきました。
最初にさっき解体されるのを見た鮭をフライパンで焼きます。
ちょっと焼き目が付いたら取り出し、フライパンにじゃが芋、鮭、玉ねぎ、キャベツ、ピーマンの順に重ねて蒸し焼きにします。
慣れない料理に四苦八苦していた子供達もやっとここで一息つくことができました。
原田シェフの教室ではこのとき、体に良い食材の覚え方を教えていました。
「まごはやさしい」が合言葉です。
ま・・・豆類
ご・・・ごま
は・・・わかめ
やさ・・・野菜
しい・・・しいたけなどのきのこ類
この食材を食べれば頭が良くなると、原田シェフのお墨付きです。
食材に火が通ったら味噌だれを入れて更に蓋をして少し置き、バターを上に置きます。
ちゃんちゃん焼が完成するとリゾット作りに取り掛かります。
ブイヨン、生クリーム、味噌を混ぜて火にかけ、沸騰したらご飯を入れます。
塩、胡椒で味を調え、チーズを入れて完成したのですが、子供たちはイタリア料理であるリゾットに味噌を入れることに不思議がっていました。
塩、胡椒の量はちょっとずつ味をみながら足していきます。
「料理は足し算。引き算ができない。」というシェフの言葉をしっかり守っていました。
料理が完成すると、駒場シェフからご褒美のチーズケーキが待っていました。
イタリアカラーの赤と緑の2色のソースもかけてあり、見た目にも鮮やかです。
出来上がった料理を1人1人の分を盛り付けて食事をしました。
リゾットに入れた味噌に不信感をいだいていた生徒も食べてみたら味がしっかりまとまっていることに驚いていました。
いつもはあまり食に興味を持たない子供が多いという事でしたが、今日の子供達はたくさん食べます。
生徒の普段との食欲の差に先生方も喜んでいました。
自分達で作ったということが料理を更に美味しくさせたようです。
食事が終わると、ホールへ移動しシェフお二人から、今後の岩手県を担っていく存在になってほしいという話をしました。
その後、質疑応答の時間がありました。
「料理人をしていて嬉しいとき」という質問から「月の給料はいくらか」と具体的な質問まで、子供たちの言葉の一つ一つにシェフが答えていました。
食育教室終了後、子供達から寄せられた感想には、「食べ物にあまり興味がなかったけれど、みんなで作って食べた料理は美味しかった」「食材の大切さが分かって、これからは残さずに食べたい」というものがありました。
当たり前に出てくる料理にも、食材を作る人がいて、それを料理する人がいるということを学んだ様子でした。