おむすび51 小松代篤先生

投稿日:2014年5月28日 投稿者:sot

 

第51回 小松代 篤 先生 表

 

ソウル オブ 東北

チーム おむすび 第51回料理教室開催   2014.5.28

第51回のチームおむすびは、一関市千厩町の旧千厩中学校跡地仮設住宅集会所に、寿司こまつ(平泉町)の小松代篤先生と共に伺いました。

 

■開催概要

 

1.開催日時:5月28日(水)10:30~14:00

 

2.開催場所:一関市・旧千厩中学校跡地仮設住宅集会所

 

3.メニュー:お弁当~今までの応用で作るお弁当~

 

4.講師:寿司こまつ(平泉町)の小松代篤先生

 

5.主催:ソウルオブ東北

 

6.協賛:キッコーマン株式会社

 

 

こちらの会場は今まで定期的に料理教室を開催しており、今までに手まり寿司やはっと汁、グラタンなど、たくさんの料理を作ってきました。

今回は講師の小松代先生の提案で、今まで作った料理を復習して作り、その料理をお弁当にすることにしました。

そして、最大の目玉は作ったお弁当を持ってピクニックをすることです。

料理したその場で食べずに移動するのは、おむすびはじまって以来の挑戦でした。

 

旧千厩中学校跡地仮設住宅は、宮城県気仙沼市の住民の方が県をまたいで入居している仮設住宅です。そのため、税金などの手続きがあるとわざわざ40~50分車を走らせて気仙沼市まで行かなくてはならなりません。車がない方は買い物もひと苦労な高台にあります。

 

市街地からの急な坂道を登ると、今回の会場があります。

料理教室の開始時間が近づくと、参加者の方が集まりだし会話に花が咲きます。

 

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今回の参加人数は約23人で、皆さんにそれぞれ海苔巻きを作るグループ、いなり寿司を作るグループ、だし巻き卵を作るグループの3つに分かれてもらいました。

筍のお煮付け、サバの味噌煮は小松代先生が作ってくださいます。

 

いなり作りのグループはいなりにご飯をたっぷり詰めますが、ご飯が固くなり過ぎないように気を付けます。

いなりを作り終えた後はきゅうりと卵焼きを使った海苔巻きを作りました。

 

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続いて、海苔巻きのグループはとびっ子と鮭のフレークで味付けしたご飯を巻いていきます。

海苔巻き一本一本が細いので単純な作業に見えても詰めるご飯の調節に苦労しました。

 

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卵焼き作りは今回はいつもの丸いフライパンを使いました。

丸いフライパンでも上手に卵焼きを作れるのは主婦の技です。

お互いに褒め合いながら作っていました。

 

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筍の煮付けとサバの味噌煮は小松代先生が作って下さいました。

サバの味噌煮を作ると濃くなってしまう悩みを相談したところ、少しずつ入れた方が良いとアドバイスしてもらいました。

レシピに分量が書いてあっても、まずはその半分を入れて味を見ながら作るのが良いそうです。

煮付けに使った筍は平泉の中尊寺から採ってきたものだそうで、霊験あらたかです。また、にんじんを花の形に抜いてくる先生の細やかな気配りもありました。

 

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料理が全部出来上がると、お弁当に詰めていきます。

料理に関してはなかなか手を出せなかった男性もお弁当を詰めるのには参加出来ました。

 

 

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皆さんのお弁当が完成すると、ピクニックに行くメンバーは早速マイクロバスに乗り込みます。

向かった先は車で10分ほどの舘山公園です。

舘山公園は千厩の市街が一望できます。参加者の方は普段はここまで足を伸ばさないそうで、今回の遠出を楽しんで下さいました。

千厩の仮設住宅に移り住んでから3年が経ちましたが、それまでは違う場所に住んでいた方々なので、千厩についてはまだ分からないことがありました。そこで、小松代先生と現地スタッフから千厩周辺の歴史について説明しました。

 

今回のピクニックは参加者の方に大変好評で自治会長の小山さんは60年ぶりの遠足だと言って、皆さんを笑わせてくれました。

また、吉田さんは家からワラビとウドの甘酢和えを持ってきてくださり皆さんに振る舞ってくださいました。(美味しかったので写真を撮る前に全部食べてしまいました。)

 

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昼食を食べ終えると、ワラビ採りがはじまりました。

皆さんは慣れた様子で次々と見つけていきます。東京から来たスタッフが手こずっているとどこに生えているか教えて下さいました。生えている場所がだんだんと分かってくるとワラビ採りが楽しくなります。

さらに、処理の仕方が分からないスタッフに、周りの方が親切に「ここは取るの」と芽の部分を取ることや、あくぬきの方法から調理法まで教えて下さいました。

 

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久しぶりの遠出を喜んでもらい、参加者の方の優しさにふれ、今回は人とのあたたかなふれあいを楽しむことができました。

次回は紅葉の時期にまた外出したいとリクエストを頂き、今回の料理教室は終了しました。

 

■東北の食を守ろう~岩手の山の幸 ワラビ~

春が旬の山菜、ワラビ。

岩手では、ウドやタラの芽といったお馴染みのものから、ウルイ(最近スーパーでも見かけるようになりました)、シドケといったものまで沢山の種類が楽しめます。

今回お散歩で収穫体験したわらびは、とろっとした食感と独特のねばりが特徴。このねばりは”ムチン”というオクラなどにも含まれる成分で、胃の粘膜を守ってくれる役割があります。

また食物繊維やビタミンB2も含まれ、栄養満点。重曹を入れた湯であく抜きしてから食べます。

 

今回採ってきたワラビは早速その日のうちにおひたしにしました。

教わった通り、多めの水に重曹を入れ5分(採ってすぐだと3~4分)茹でます。

湯あがったら、水で冷やし出来上がりました。

ぬめぬめした歯触りと、苦みがクセになる味で美味しかったです。

 

今回、畑でもなく、野に生えているものも食べられるのがたくさんあることが分かりました。

スーパーに並んでいるものしか食べないことよりも、野に生えた山菜も家庭の食卓に出ることの方が本当は当たり前なことなのかもしれません。

 

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おむすび50 駒場利行シェフ

投稿日:2014年5月25日 投稿者:sot

 

第50回 駒場利行 シェフ 表

 

ソウル オブ 東北

チーム おむすび 第50回料理教室開催   2014.5.25

第50回のチームおむすびは、宮城県気仙沼市の気仙沼市総合体育館駐車場仮設住宅にロカーレ・アーシャ(盛岡市)の駒場利行シェフと共に伺いました。

 

■開催概要

 

1.開催日時:5月25日(日)11:00~14:00

 

2.開催場所:気仙沼市総合体育館駐車場仮設住宅集会所

 

3.メニュー:気仙沼魚介を使ったピッツァ

 

4.講師:ロカーレ・アーシャ(盛岡市)駒場利行シェフ

 

5.主催:ソウルオブ東北

 

6.協賛:キッコーマン株式会社

 

チームおむすび50回目の会場は以前も何度かお伺いしている気仙沼市総合体育館駐車場仮設住宅です。メニューのピザは自治会長の及川さんが地域の子供達にアンケートをとって決めました。子供たちも今回の料理教室を楽しみにしていてくれたようで、キッチンカーが到着すると集会所前で子供たちが遊びながら待っていました。

今回の参加者は26名、内11名が子供達です。今回の主役はこの子供達で、子供達にピザを作ってもらい、大人は子供達のお手伝いです。集会所前に日差し除けのテントを設置し外で料理教室をしました。

 

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最初にトマトソース作り、ピザ生地作りを駒場シェフがお手本で見せてくれました。対子供相手は駒場シェフの得意分野で、楽しく分かりやすく説明してくださいます。今回はトマトホールを使ったソース作りを教えて下さいましたが、面倒な場合はケチャップとトマトジュースを合わせて作っても美味しく出来るそうです。

ピザ生地は冷凍も可能です。作っておいた生地を冷凍庫から出して解凍している間に発酵も進むので、手間いらずなんだとか。

 

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今回はピザ生地とトマトソースを駒場シェフが仕込んできてくださいました。子供たちはピザ生地を伸ばすところから始めます。膨らんだピザ生地を触った子供たちは柔らかくて触り心地が良いと喜んでいました。

伸ばした生地にトマトソースを塗り、魚介やチーズをのせます。

 

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魚介は赤貝とムール貝を用意しました。気仙沼産のムール貝は有名ですが、赤貝も気仙沼産は甘くておいしいことを参加者の方が教えて下さいました。

 

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後はピザを焼くだけですが、釜やオーブンがなくてもなんとフライパンやホットプレートで焼けるんです。ピザを置いたフライパンに蓋をして生地の下面が焼けるのを待ち、上からバーナーで焼き目を付けます。

ピザは出来たてが一番という事で、作りながら食べました。子供たちは毎回上にのせるトッピングを変えるなど工夫して作ってくれました。

 

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と、そこへ、ピザの美味しそうな匂いに誘われたのか、料理教室に珍客が現れました。

 

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会場の裏の林からカモシカが降りてきたのでした。

予想外のゲストに料理教室がさらににぎわいました。

 

ピッツァが冷めないように、作りながら食べました。

自分の子供や孫が一生懸命作ったピッツァを食べ、大人の参加者の方も感動していました。

子供達は自分たちがお腹いっぱいになっても、大人の喜んだ顔を見るために何度も作っては食べさせ、料理を作る楽しさを感じたようです。

ピザの具材は冷蔵庫にあるもので良いと駒場シェフが教えて下さると、それぞれ家から納豆を持って来たり、塩辛を持って来たり、具材にもバリエーションが出ました。

 

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片付けが終わり、我々の帰り支度が済んでも子供たちは一緒に遊ぼうとしてくれました。

後ろ髪をひかれる思いで車に乗り込むと、車を後ろから追いかけてきてくれ、それにはスタッフ一同感動しました。

 

今回は子供向けの料理教室をすることで、子供の親の世代も集まり、自治会長の及川さんも地域の方の新しいつながりに喜んでくださいました。

次回は駒場シェフとケーキを作りたいとリクエストされ、またの開催を約束しました。

 

■東北の食を守ろう ~気仙沼は貝類の宝庫~

宮城県は魚貝の宝庫として有名ですが、気仙沼が一大産地の理由はその地形にあります。

三陸リアス式海岸の中央に位置する気仙沼湾に面した唐桑地区は、森が海に近く川が運ぶ森の栄養がたっぷりと注がれるので、植物プランクトンを豊富に含み、旨味たっぷりの貝が育つと言われています。今回食材として使ったムール貝、赤貝も気仙沼で獲れる貝類です。

ムール貝は大きいもので、2年で6cm程まで成長するものも。ちなみにムール貝の酒蒸しは、ヨーロッパでは殻をトングとして食べるのが通なのだそうです。

そして赤貝は輸入物が九割と言われる中、宮城県の閖上(ゆりあげ)地区が国内水揚げ量1位を誇ります。赤貝は晩夏に産卵期を迎えて身が痩せてしまうので、まさに今が旬。その名に”赤”がつく赤貝。血液の中に赤い血色素を持っていることで、身が赤くなります。

海と森の関係は密接で、海が豊かであるには森が重要であることが言えます。豊かな海を残すためにも森も大事にしていかなくてはなりません。

 

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