大船渡へ

投稿日:2012年9月19日 投稿者:sot

■風景はなかなか変わらない

 

沿岸の加工場の支援で、大船渡へ向かいます。前沢のロレオールで、喜八さんと待ち合わせをしました。夏の終わりの日差しが差し込むレストラン。秋田から安部さんも来てくれました。韓国のイベント以来久しぶりにお会いします。皆でランチををいただき、大船渡へ向かいます。陸前高田を通って沿岸沿いを行きます。がれきは処理されたもののすっかりなくなってしまった平たい土地には、夏草が生えています。このどこまでも見渡せるほど広くなってしまった風景はなかなか変わりません。車中にため息が漏れます。

 

■提案型の加工場を目指して

 

大船渡の加工場に着き、喜八さんたちと工場の設備を見学します。

 

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人手は欲しいのに人が集まらないという東北の現状があります。ここでも例外なく人が足りないようです。東北には、予期しない問題が発生しているのです。加工場の方々と今後の方針について話し合いました。震災で失ったものは大きいけれど、何もかもなくなったからゆえに今変わるチャンスをあたえられているとおっしゃいます。そして今変わらなければ、またもとの下請け的な工場に戻ってしまう、だから今がとても大事だと。。私たちが伺った目的は提案力のある強い加工場を目指そうというものです。その企画を受け入れてくれた加工場をこうして訪ねているのです。皆の話は、魚の生態やその調理法など、プロならではマニアックな話に発展して行きます。まだまだ設備や新しい工場の計画が実現化されていない状態ですが、今やれることを考えていくことにします。

 

次の日の朝早く大船渡の魚市場へ行きました。今日は秋刀魚が沢山の上がっていました。大船渡は定置網が主流で、鯖、鯵、鮭に混じって珍しい魚が上がっています。シイラなどあまり見ることが無いものも。海の魚も夏と秋が入り混じった様子なのです。

 

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魚市場の方にいろいろお話を伺いました。昨年も鮭の漁獲高が少なく困ったそうですが、今年はさらに心配されるそうです。数年前に比べると、五分の一位まで減ってしまったそうです。海の温暖化なのか鮭の乱獲なのか、、いずれにしても魚の動きには我々に対する警告が与えられているようです。

 

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次の我々の仕事は、いか、鮭、秋刀魚を使った業務用商品開発の提案を試食会という形で行います。東京の飲食店もホテルも人手が足り無いこと、人件費の削減が余儀なくされていること、生ゴミを減らす必要があること、それらの理由で下処理が料理に合わせてされていることが求められています。また、それらの調理レシピや、ソース、スープなどが提案されていることが、現場のニーズとしてあるのです。

 

12月には、その発表会を行う予定です。東北の三陸から、新しい提案型の加工場の誕生することを目指しているのです。

 

(代表 岡部泉)

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